これがうちの入学式だ。

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首傾げたら思いっきり肩をすくめられて、両掌を上に向けて盛大に溜め息を吐かれた。 その仕草はまるで俺に「君はバカだなぁ…」とでも言っているようだ。 え、俺が悪いの? それから理事長はもう一度口を動かした。 「て」「つ」「だ」…「て」 …『てつだ…て』 ……………え、いやだ。 理事長は俺に「手伝って」と言いたいらしい。 もちろん全力で首を横に振った。 理事長は眉をひそめる。 いや、そんな深刻そうな顔したって何もしませんよ。俺目立ちたくないし。 真顔のままじー…としていると、理事長が何を思い付いたのかまた口を開いた。 「し」「よ」「く」「ど」「う」「い」…「し」「ゆ」「う」「か」「ん」「む」「り」「よ」「う」 ………… え、『食堂1週間無料』? 「瀬戸君」 「…?…何?」 「俺、ちょっと席外すから。」 「??…分かった。」 俺は音を立てないように静かに立ち上がった。
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