プロローグ

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……今から丁度100年程前の話。 地球は戦争によって火の海と化していた、地球上にいる大半の人間が戦争によって駆り出されていた時代。 原因は実に単純で、環境問題や人口の増加によって資源不足となったからである。 残った資源を独占しようとする国が次々と現れ、それを機に何年間も戦争が続いた。 挙げ句、核を使ってまで勝とうとする国まで現れ、もはや資源どころの問題ではなくなり人々が住めるような環境ではなくなってしまった。 戦争はその後完全に終結したのだが、人類はすでに1億を切っていた。 核によって、人類は汚染された環境下で苦しみながら生活することとなった。 そんな中、ある一人の科学者が立ち上がった。 名前も身元も何もかもが謎の人物。 正体が謎に包まれたその人は、この世界の摂理をひっくり返すような代物を作り出した。 『エターナル』 「あらゆる物をいくらでも生み出す」という、ありえない発明だった。 しかし、その能力(ちから)に嘘は無く、枯渇していた資源を次々に生み出し、瞬く間に資源が十分な程になっていったのだ。 人類が新たな希望を見つけた瞬間だった。 残り1億人となった人類は荒廃した土地を捨て、『エターナル』の力で巨大な島を作った。 場所は太平洋の丁度真ん中、大きさはオーストラリアより一回り小さいくらいだろうか、 人類はその島に「レインヴェル」と名付けた。 人類はそこでようやく普通の生活を取り戻す事が出来た。 『エターナル』を作り出したその科学者は、歴史の1ページに名を刻む程の貢献をしたのだ。人々から讃えられるべきだった。 しかし、その科学者は何も言わずに消えてしまった。行方を眩ましてしまったのだ。 理由は不明。行方は誰にも分からなかった。 人類は『エターナル』を悪用されないよう、消えた科学者のため地下に封印した(厳重な管理を施した、とでも言うべきか)。 そして人類は『エターナル』を参考に新たな物を開発した。 それが『核(コア)』 いわゆる“超能力”が使える素晴らしいものだ。 ……多分その時点からだったのだろう。 また世界が狂い始めたのは 。
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