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「お兄ちゃん、私は大丈夫だよ。毎日お兄ちゃんのパンツ姿見てるし。」
私は呆れた顔でボール拾いに戻る。
周りからどっと笑い声が聞こえた。
私のお兄ちゃんはシスコン過ぎてキモい。
前なんか私に彼氏が出来たら紹介しろってうるさくて。
結局、元彼とは破滅。
まぁ、ろくでもないヤツだったけど。
私がマネージャーになったのもお兄ちゃんが監督に頼み込んだから。
それまでマネージャーなんていなかったのに。
「こずえ、お疲れ!!」
後ろから肩を叩いてきたのは、同じクラスの竹内宏樹(ひろき)。
「ヒロこそお疲れ様!!体育館、私が閉めとくから先に部室で着替えてなよ。」
「あぁ、さんきゅ。」
ヒロは汗を拭いながら明るい笑顔を見せて走っていった。
ヒロはバレーが凄く上手くて優しくて、それなりに勉強も出来る。そして、イケメンだ。
この間だって女子の中で騒がれてた。
お兄ちゃんも付き合うならヒロにしとけってうるさいぐらい。
私とヒロはそんな関係じゃないのに。
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