学園で遊べるか否か

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『はーいおまたせしました!どちら様で?』 それから少し待っていると、マイクから若い男の元気な声が聞こえた。 なんだ、いるじゃないか。 「おはようございます、今日からこちらに編入させていただく、氷野 伊織-ヒノイオリ-です。」 『あぁ、氷野君ね、遠いところからご苦労様です。 今門を開けますね。 それと、入ってすぐのところに生徒会副会長がいます。 彼には案内を頼んでいるので、声をかけて理事長室まで行ってください。』 「わかりました。」 とは言ったものの……なぜ、生徒会?普通担任とか、大人がやるものじゃないのか? 僕が数歩下がると、縦にも横にも長い門が開き、 学園の敷地内が見えてきた。 アイボリーとオレンジを基調とした石畳を綺麗に並べた道に、添うように咲いている色とりどりの花。 その道に続いて見えるのは、大きな大きな……ここまで必要かと思うくらい大きな、城のような校舎。 無駄に威圧感のある校舎を眺め、 早速飽きた僕は、生徒会副会長を探すことに…………いた。
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