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「どうせ、変なサイトでも見ていたんじゃないのか?年頃だもんな。それで目をつけられるとは……。後処理も出来ないヤツが、社内のもので遊ばないでくれ!」
「ずいぶんと意味深な発言ですね……ノイラート。」
勝ち誇った顔で挑発してくるノイラートに、ラルフは食ってかかる。
こういう時に口調が変わるのは癖らしい。
「それに、後処理が出来ないのは、貴方も同じでは。貴方の身内が経営している学園に、よくない噂が流れていると……小耳に挟みましたが?」
予想外のラルフの反撃に、ノイラートは渋い顔をする。
「それが、どうした?身内は身内だ。君が出る幕ではない。」
「身内で収めるのもそろそろ限界なのでは…?サーバー攻撃があったにも関わらず、対策不足で一人、自殺未遂を起こした生徒もいるようで?」
「なっ……!」
「それは穏やかでないな…」
局長はこのやりとりを、眉を潜めて聞いていた。
「今回の件も関係ないとは、言えませんよね」
ラルフがそう捲し立てると、ノイラートは舌打ちをして口を閉ざす。
ノイラートを一瞥し、局長は手を前に組み言った。
「……その件も含め、調査にあたろう。
そしてその調査の件だが…」
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