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「久しぶり」
そう言った少女、いやよく見ると自分と同じくらいの年齢ではないか。
「ちょっと待ってて」
真顔ながらも動揺を悟られまいとした私はトイレットペーパーをまるで白鳥が水面から音も立てずに飛び立つように、静かに机の片隅へ置いた。
「気にしないでいいよ」
彼女はそう言って優しい、あの日遠くへ過ぎ去った記憶を思い起こさせるような微笑を浮かべた。
「気にするよ」
そうつぶやいた私の顔にわずかな笑みが生じた。
ゆっくりと確実に、私は露出した、今ではもう元の長さの半分もない、柔らかなそれを本来あるべき場所へ戻した。
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