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だから私は…親友を、乃愛を裏切れない。
「なんだよ、その言い方」
「だーかーら、好きじゃないって言って…」
不意に口を塞がれた。
その直接、私が輝の頬をたたく音だけが響いた。
反射神経…?
キス…?
何で…?
どうしてそんなことするの…?
その瞬間、涙が零れた。
嬉しさ?切なさ?悲しさ?悔しさ?
色んな感情が混ざりあっている。
「ごめん」
「…今さら遅い」
「ほんと、ごめん」
「…今日はもう帰って」
無言で再び窓を使う輝。
危ないって何回も行ってるじゃん…。
「美桜?どうしたの?」とドアから入ってくる真桜。
「…なんでもない」
「…そ。ならいいけど。隣の部屋から輝が出てくの見えたけど」
「…大丈夫だから」
「ふーん…あんまり輝を悲しませると泣くよ?あいつ」
「…知ってる」
私に呆れたのか真桜が私の部屋から出ていったのと同時に携帯が鳴った。
【To:美桜
本文:さっきはごめんな。あんなことして許してもらおうとは思ってない。でも、いつも通りの仲になれたら良いと思ってる。
From:輝】
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