私は君の幸せを願うよ。【現在】

4/8
前へ
/12ページ
次へ
「でも私、一緒に登下校してるからだと思うけど、美桜目当てで寄ってくる人いっぱいいるよ?ほら、この前だって手紙渡したでしょ?」 「え、あれ、捨てちゃったけど」 「アホかっ!」 「アホってゆーなバカ輝!!」 「はいはい、ストップストップ」 私と輝はいつも喧嘩する。乃愛が止めてくれなかったら続いてたかもしれない。感謝しなくちゃ。 「じゃあー…探すか!」 「そうだね!!」 「ありがとーっ」 「俺、着替えてくるわ」 「分かった、あとでね」 「おう」 気付けば家の前まで来ていた。 「乃愛、入っていいよ?」と家のドアを開けて言う。 「あ、うん、ありがと」"おじゃまします"と入っていく乃愛。 「先、行ってて。お茶持ってくから。…あ、でも輝だけ濃くしちゃおっ」 「おっけー」と笑いながら私の部屋に向かう乃愛。 「濃くするって言っても作ってある麦茶だし…。逆に薄く…。」…ニヤリ。 おぼんに乗せて階段を上がる。 部屋のドアの前まで来たときと同時に家のドアが開く音がした。 「ごめん、乃愛、ここ開けてくれる?」 「うん」と開けてくれる。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加