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「でも私、一緒に登下校してるからだと思うけど、美桜目当てで寄ってくる人いっぱいいるよ?ほら、この前だって手紙渡したでしょ?」
「え、あれ、捨てちゃったけど」
「アホかっ!」
「アホってゆーなバカ輝!!」
「はいはい、ストップストップ」
私と輝はいつも喧嘩する。乃愛が止めてくれなかったら続いてたかもしれない。感謝しなくちゃ。
「じゃあー…探すか!」
「そうだね!!」
「ありがとーっ」
「俺、着替えてくるわ」
「分かった、あとでね」
「おう」
気付けば家の前まで来ていた。
「乃愛、入っていいよ?」と家のドアを開けて言う。
「あ、うん、ありがと」"おじゃまします"と入っていく乃愛。
「先、行ってて。お茶持ってくから。…あ、でも輝だけ濃くしちゃおっ」
「おっけー」と笑いながら私の部屋に向かう乃愛。
「濃くするって言っても作ってある麦茶だし…。逆に薄く…。」…ニヤリ。
おぼんに乗せて階段を上がる。
部屋のドアの前まで来たときと同時に家のドアが開く音がした。
「ごめん、乃愛、ここ開けてくれる?」
「うん」と開けてくれる。
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