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りょうside
「りょう…?次はどいつを始末しよっか…」
ゆとはそう言って、壁に飾られた一枚の写真に大きく×とつけた。真っ赤な真っ赤な、マッキーで…
「…小野」
俺は小さく呟いて、その写真の斜め下の違う人の写真にナイフを刺した。
「小野、か…」
ちらりと横を見ると、綺麗な額に入った一枚の写真を眺めた。
俺とゆと、そしてもうこの世に居ない君が、笑ってピースをしている写真。
この笑顔も俺が奪った。君はいつから苦しんでいた?いつから…
暫く写真を眺めていると、ふわりと抱きしめられた。
「ゆ、と…?」
「また…変な事考えてる。」
「考えてないよ…ただ、見てただけ」
ゆとの背中に腕を回した。
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