13人が本棚に入れています
本棚に追加
「それでその家賃がどうしたの?」
俺は言葉を詰まらせる。家賃のことを話せない。大家の笑顔が一番怖い…。
「その家賃なんですが…実はお金が足りなくてですね…お金を借りたいなぁなんて」
今俺の顔は苦笑いで尚且つ、青ざめていて最悪な顔だと思う。今にも吐きそうな感じだろう。
それを聞いた大家の顔は…
何も変わっていない!?ずっと笑顔だと…!?うわぁ…めちゃくちゃ怖い、笑顔にこれ程の破壊力を持っているとは思わなかった。月の光が顔に反射していて余計怖い。なにこれ、新しい苦行か!
大家は笑顔のままこう告げた。
「それってさぁ…竣太くん。遠まわしに家賃滞納してもいいか?って聞いているよね」
ん?え?あ…
そうだった。気が付かなかった、俺家賃滞納を大家に頼んでるだけじゃん。恥ずかしすぎる…。
「そ、そういうことになりますね…」
俺…何やってるんだろう。目に涙を浮かべてる。
最初のコメントを投稿しよう!