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村の入り口で馬を宥めながら降り、太刀の柄に手を添えながら周囲を探るように
視線を這わせる。
一見するとただの静まり返った村だが、入り口よりもっと奥へ視線を向けると見
知った紋様を見つける事が出来た。
自身がしているものと同じ、雫を模った水色の模様の旗が風になびいていた。
「・・・・・・」
太刀に添えた手を下ろし、旗が見える場所へと近づくようにして歩みを進める。
村の入り口から少し奥まった所にある、王国騎士団の詰め所「だった」場所へと
段々と近づく。
かつての自分の職場を目の前にして、感慨に浸っている様子などは見せずに建物の中へと足を踏み入れる。
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