第1話

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さっきより、大きい。 ヤツの大きさに驚き、恐怖が込み上げてくる。 こんな大きなヤツ、見た事がない。 僕の中指ほど太く、僕の手程長い。 ヤらなければ、ヤられる。 そんな思いで殺虫剤をヤツに向けた。 たったそれだけの動作。 それなのに、ヤツは素早く察知し動き出す。 ――シューッ! 確実に殺虫剤を浴びている。 浴びているのにヤツは弱まる事もなく、ただひたすら逃げていく。 障子は浴びせた殺虫剤で濡れていく。
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