手をつないで

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たっちょんも、俺のこと、キライではないと思う。 いじわる言うたり、変ないじり方したり、急に悪ぶってみたり。 しょーもないことでけんかしたりもするけど、夜になったら仲直りのエッチをして、翌朝はもとどおりみたいなことを繰り返しとる。 俺の時間はたっちょんを、たっちょんだけを中心に回っていて、たっちょんが家にいないときは、俺の時間も止まってるみたいな感じで。 でも、今こんなふうに眺めてるときが、一番時間が止まってるみたいに思えるんはなんでなんやろ。 「ヤス?」 あ、この目。 この目が好きやねん。 キレーでも、かっこええでも、かわいいでもない。 俺だけのええやつや。 「ヤスッ!自転車っ!」 「わぁっ!」 たっちょんが俺の腕を急に引いたのと、おっきな声出したのにびっくりした。 フラも驚いてるみたいやった。 自転車が俺たちの隣を結構なスピードで通り過ぎてった。
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