忘れちまえ

3/6

147人が本棚に入れています
本棚に追加
/100ページ
俺がどっくんにからまれとる隣で、ヒナがいきなりおーくらをしばいた。 「たつ!寝るな!」 「うわぁっ!俺、寝てた?」 「ガッツリ寝とったで。研修中寝なかったのが奇跡やな。しっかし、お前はいっつも眠そうやなぁ。寝てはいるんやろ?」 「おん。俺、眠るんヘタクソなのかも」 「ちゃうやろっ!章ちゃんと張り切りすぎやねんて!」 うわー。どっくん舌好調。おーくらも否定せんし。 俺がエースふたりを傍観しとったら、隣のちっさいおっさんがふら~と立ち上がった。 「大倉ぁ。お前、イケメンで背ぇ高くて、次期社長で、ほんで相方とも上手くいってるってなんやっ!フザケとんのかっ!ヤリティン大統領かっ!」 「おい、すばるっ!なんちゅーこと言うねん!おーくら、ごめんなぁ。悪酔いしてはるわぁ」 暴れるすばるを羽交い絞めにすると、すばるは「酔うてへんわっ」と叫びながら更に暴れるんで、ヒナに手伝ってもらって軽く抑え込む。 「ええよ、横山君。気にしてへん」 「ヤリティン大統領やぁ~!」 「亮ちゃんっ?」 どっくん、あなたも酔うてはるんですか。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

147人が本棚に入れています
本棚に追加