そばにいるのは誰

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* すばる君を送り届けた帰り道、なんでか俺の眼窩には内の顔が貼りついとった。 内がおらんくなって何年経ったんやろ。 7年、8年? 辞めてへんかったら、一緒に研修受けてたんかな、俺だけ研修やねんなんて、どっか、脳みその片隅で自慢したかったのかもしれへん。 お前がおったから、俺頑張れた。 けど、俺くたくたになってっから、お前にひどいこと言うたかもしれへん。 ごめんな、俺そういう奴やねん。 近すぎたのかもしれへんな、お互い。 一緒にいすぎたのかもしれへん。 なんで番号もメアドも変えんねん。 そんなに嫌か? そんなにあかんか? 大阪におったら良かったんかな。 や、ちゃうな。 もう一回だけ、会いたいわ。 俺は聞きたいよ、お前の話を。
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