いっさいがっさい

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* アホみたいに着心地ええバスローブを着て、ふっかふかのベッドに転がると、なんかどっと疲れが出てきた。 始めるんが遅かったから、もう11時過ぎてる。 まるは二回戦もやる気満々やったけど、31歳オッサンの俺は、もぉ、ちょっと無理っちゅーか。 「明日も研修あるしや、寝かしてくれ。めっちゃだるい」 「…そうやんな!全然ええねん。全然ええねん…」 全然よくない顔やん、それ。 「まる」 「アマースッ」 俺が腕を広げると、迷わず俺の狭い胸に飛び込んできたまる。 俺は丸い頭と肩と背中をゴシゴシさすったあと、無防備すぎる乳首をつまんだ。 男の乳首はもはや恥部の意味さえも失いつつあるなんて、誰かから聞いたんやけど、コイツの場合は。 「あひゃーんっ」 て奇声を発しながら体を大袈裟に捩らせる。 真っ赤になって照れ笑いした後、真面目な顔して報復みたいに俺の乳首を吸うてきた。 その頭を両腕で抱えたまんま、やらかいベッドに2人で沈む。 俺たちで使うにはでかすぎるベッドの真ん中で、ぎゅんぎゅんに抱きしめあって、ちっさくなって、眠った。
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