日常を日常と認識するやつって中二病じゃね?

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予測通り20分で学校に到着 入学おめでとう!!の文字に飾られた校門をくぐり抜け、入学式の受付に向かった 椅子に座るPTA役員らしき人に名前を告げると、受付は完了 クラス分けは体育館の近くの校舎の壁に貼ってあるらしい 諸連絡が書かれたプリントを受け取ると、その場所に足を進める 遠目から見ても人が固まってるのがわかるな 人混みの外側から覗き込むように見るが、いかんせん人が多すぎて見ることができない これは少し時間を置いたほうがいいかなあ… などと考えていると、後ろからざわめきが聞こえて来た 「みて、あの人……」 だの 「おい、すごい美人だぞ!!……」 だの噂話が聞こえてくる そしてそのざわめきは、足音とともに少しずつこちらに近づいて来ていた なんとなく足音の主が分かった俺は、気にすることもなくクラス分けの紙をみようと腐心し続ける 案の定というか、予想通りというか、足音は俺の背後で止まった ついでに周りの音も消える みんながみんな息を潜めたようだ そんな空気の中、後ろの気配の主は手を俺の肩にのせ、声をかけてくる 「おはよう、隼人。いい朝ね」
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