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「おはよう、花蓮。これから三年間、よろしく」
振り返った先に立っていたのは……
一言で形容するなら、美人
二言で形容するなら、壮絶なる美人
だろうか
そして俺のよく見知った人物でもある
御手洗 花蓮(みてあらい かれん)
俺の、小学校に上がる前からの幼馴染にして、一番の理解者と言えるだろう
容姿は前述した通り
腰まで届きそうな、濡れるような黒髪に白磁のような肌
そしていつも潤んでいるような大きな瞳
なにより、こいつがそこに立っているだけで溢れ出すような、圧倒的で洗練されたオーラ
命をかけて言えるが、俺はこいつ以上の美人を知らないし、これからの生涯で知ることもないだろうと断言できる
それくらい圧倒的なのだ
「すげえ美人だけど…となりの男は微妙じゃねえ?……」
「結構カッコいいけど、釣り合ってないよね……なんか目が死んでるし……」
好き勝手噂をする声がちらほら聞こえてくる
それを不快に思ったのか、花蓮は眉間にシワを寄せると
「私と隼人のクラスは2組みたいね。行くわよ」
いつの間にクラスを確認したのか、俺の腕をつかんで教室まで歩き出した
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