日常を日常と認識するやつって中二病じゃね?

4/25
前へ
/144ページ
次へ
朝の恒例行事を終えた俺は、今度こそ一階におりて洗面所に向かう 顔を洗い、寝癖を直しながら自分の顔を眺める うん、ま、いつも通りだな 無造作に切られた黒髪 友人曰く、なかなかに整った顔立ち そしてそれを打ち消して余りある、ひどい目つき 目つき、というには少し語弊があるか これまた友人曰く、魚が死んだような目をしている 腐ってるって意味じゃないぞ? 見たことがある人は分かるかもしれないが、実は死んだ魚の目は透き通っている そこに一切の生気が感じられず、無機物であるというだけでな つまりは、そんな目なわけだ いつものことなので諦めてリビングに行くと、テーブルの上にはトーストとスクランブルエッグ、ハムという洋風な朝食が並んでいた 実はこれ、さっきのアホな妹が作ったものだったりする 食事を作れる、という点においてだけは、俺は妹に頭が上がらない 俺は椅子に座ると、早希が俺の部屋からおりて来るのを待った
/144ページ

最初のコメントを投稿しよう!

985人が本棚に入れています
本棚に追加