985人が本棚に入れています
本棚に追加
一分ほど待つと、階段から早希がおりてくる音がした
しばらくするとリビングに姿を表す
頭を片手で抑え、フラフラとおぼつかない足取りだ
「うう…また勝てなかった…てか兄ちゃん強すぎる…」
「俺に勝とうなんざ10年早いよ。てか手加減しまくってるんだからな?」
うまく手加減しなきゃいけないこっちの身にもなってくれ…
「でも、絶対あたしは兄ちゃんに勝つ!それがあたしの目標だからな!!」
いつのまにか立ち直っていた早希が、腕を上に伸ばして宣誓していた
誰に言ってるんだか
「ほら、早く座れ。食べるぞ」
俺は妹を促すと、朝食を食べ始める
うちの唯一の家訓
どんなに忙しくても、ご飯はみんなで食べること
生まれてから今まで、破ったことはない
最初のコメントを投稿しよう!