Chapter 5

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あれから暫く歩き、約束通り夕日を横目にお茶をして、帰路につきました。 お互いに夕飯とお風呂を終えて、今は街で買ったラインハルトのパンフレットを読みながら、まったりとしています。 アルはホットミルクをゆっくり啜り、ひどく幸せそうですね。 「ふむ。今日の街の様子から見て、表面はきれいですが、内部は腐敗にまみれているようですね。必要悪や、絶対悪など、様々な考え方が存在し、それらの産業の必要性を訴えるかたも多いようですが、生憎私はそういったことが大嫌いなんですよね。おうちの近くであんなことが横行しているなど、不快極まりないのです。」 「うむ。マスターはマスターのやりたいようにやれば良い。私はただ付き従うのみ。」 長い独り言にも、律儀に返してくれるアルを眺めていると、心まで暖かくなりますね。 「ありがとう。」 「うむ。」 「考え事は明日にして、今日はもう一緒に寝ようか。」 「う、うむ。」 少しきつい口調に戸惑うアルに満足しながら、ゆっくりと横になり、まぶたを閉じます。 非常に心地よい。
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