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それからは、とりとめのない会話を交わしつつ、バイクに乗った。
「ほれ、ヘルメット。つけられるか?」
「大丈夫よ」
「じゃ、乗れよ。」
「うん」
早川が後ろに乗って、腰に腕を回し、密着してきた。
バイクを乗る上で、この状態が一番安全なのは分かる。
だけど、なんかこう…大切なものを抱きしめるように腕を回されると
思春期のイケナイ気持ちを呼び起こされそうになる。
というかすでにヤバイ!こうして密着してわかったのだが、早川 美空…
コイツ、めちゃくちゃ着痩せしていやがる!!!
なんなんだこの弾力!!
工口じゃないからサイズは分からないがコイツは絶対に巨乳だ!なんか一瞬、本能を呼び覚まされそうになった!
も、もしや早川君…夜にちょっと散歩に行くだけみたいな感じで外に出たから…
下着つけてないのかな!?そうなのかな!?
いやぁーこんなことってあるんだな。
「星野君」
「は、はい」
「あとで、話があるからね」
うわぁーそのセリフ、シチュエーションによってはドキドキさせる言葉ではあるけど、
このときは違う意味でドキドキする…というか普通に怖い。
さっき会ったばかりなのにも関わらず、声のトーンで怒っているのが分かる。
「あ、あぁ…じゃあちゃんと捕まっていろよ。」
「……………」
早川は完全に黙り込んだ。
「あ…」
そこで僕は遅すぎるくらいなのだが気づいた、墓穴を掘っていたことに。
「そ、それでは、出発進行」
「……………」
電車の車掌さんの声真似をしてみたが、完全にスルーされた。
似てなかったはずはないのだけれど…
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