夏の思い出①

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それからは、とりとめのない会話を交わしつつ、バイクに乗った。 「ほれ、ヘルメット。つけられるか?」 「大丈夫よ」 「じゃ、乗れよ。」 「うん」 早川が後ろに乗って、腰に腕を回し、密着してきた。 バイクを乗る上で、この状態が一番安全なのは分かる。 だけど、なんかこう…大切なものを抱きしめるように腕を回されると 思春期のイケナイ気持ちを呼び起こされそうになる。 というかすでにヤバイ!こうして密着してわかったのだが、早川 美空… コイツ、めちゃくちゃ着痩せしていやがる!!! なんなんだこの弾力!! 工口じゃないからサイズは分からないがコイツは絶対に巨乳だ!なんか一瞬、本能を呼び覚まされそうになった! も、もしや早川君…夜にちょっと散歩に行くだけみたいな感じで外に出たから… 下着つけてないのかな!?そうなのかな!? いやぁーこんなことってあるんだな。 「星野君」 「は、はい」 「あとで、話があるからね」 うわぁーそのセリフ、シチュエーションによってはドキドキさせる言葉ではあるけど、 このときは違う意味でドキドキする…というか普通に怖い。 さっき会ったばかりなのにも関わらず、声のトーンで怒っているのが分かる。 「あ、あぁ…じゃあちゃんと捕まっていろよ。」 「……………」 早川は完全に黙り込んだ。 「あ…」 そこで僕は遅すぎるくらいなのだが気づいた、墓穴を掘っていたことに。 「そ、それでは、出発進行」 「……………」 電車の車掌さんの声真似をしてみたが、完全にスルーされた。 似てなかったはずはないのだけれど…
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