三夜

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午前0時をまわり、外の雨はいつの間にかあがっていた。 「何から何まで、ありがとうございました。」 食事を終え、着替えも済んだフランケンが、頭を下げる。 声だけだと好青年なんだが、いかんせん包帯の下の顔は見えない。 「琴子さんがいてくれてよかったなー。」 木戸が言うと、琴子さんはケラケラ笑った。 「やぁねえ。こんなの、大したことないわよ。」 「いえ、本当に・・・助かりました。」 フランケンは、今度は琴子さんに頭を下げた。 カウンターの奥の吸血鬼だけが、会話に入らずむすっとしている。 いつまでへそを曲げてるんだか。
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