三夜

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「楽しかったわ、えーと・・・泉実さんだったかしら?」 「はい。今後ともご贔屓に。」 「そうさせてもらうわ。じゃ、これ、私の分。お釣りはとっておいて。」 そう言って、琴子さんは1万円札をくれた。 おお、日本円だ! しかし、いくらなんでも額が多すぎる。 「次に来た時にご馳走してくれればいいわ。じゃあ、行きましょうか。」 俺が札を手に迷っていると、琴子さんの方がさっさと話をまとめてしまった。 きっと常連さんになるんだろうな。 にこやかに出て行く琴子さんの後ろに、包帯フランケンが従う。 「ありがとうございました。お気をつけて。」
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