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昼になって布団から出ても、頭がぼーっとしている。
しっかりしないと。
店は休まない。
ビビっているこの俺ができることは、店を通常営業することだけだ。
珍しくコーヒーを飲んで、食欲がない胃に残り物を少しだけ放り込んで、買い出しの準備をする。
裏口から店に入り、厨房を点検し、冷蔵庫の冷子さんの中を覗く。
買い忘れがないようにメモをして、店の戸を開けて出ようとして、手が止まった。
夕べ、ポチはヘルさんと帰ってしまった。
俺は、一人で買い出しに行かないといけない。
それがこんなに怖くなるなんて!
もし、ロキが約束を反故にして何か仕掛けてきたら?
戸に指をかけたまま、しばらく動けなかった。
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