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手をぎゅっと握ってから、戸を開ける。
外に何もいないことを確かめ、深呼吸を1回・・・2回・・・
よし、行ける!
店を開けると決めたんだから、しっかりしないと。
俺は、商店街に向かった。
結局ロキが何か仕掛けてくることはなく、無事に店に帰り着き、ほっとする。
下拵えをして付きだしを用意する頃には、気持ちも落ち着いた。
「入るぞ。」
開店時間より30分も早く現れたのは、ミハイさん。
「何もなかったな。」
「はい。おかげさまで。」
開店前にもかかわらず、さっさといつもの指定席に座る。
そして、開店時間とともに珠美さんと木戸も来店。
「何でこいつが先にいるんだよ!」
そりゃ、フライングしたからだ。
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