八夜

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「いいだろ。お前は上級なんだから。」 上級?木戸、何か知ってるのか? 「俺の一族なんかにも位てえの?なんか、格付けがあるんだけどさ。吸血鬼ってのは、すげえはっきりしていて厳しいらしいよ。」 「きさまにわかるものか。」 ミハイさんは、残ったワインを飲み干すと、お代わりを要求した。 「真祖の直系か否か、純血種か混血種か、種として純粋に力があるかないか、それで我らは厳しく格を決める。それは絶対であり、覆ることはないし、覆させるようなことがあれば、一族すべてから追放抹殺される。」 こ・・・こええ! なに、吸血鬼ってそんなにシビアなの? で、こいつは上級って・・・結構、位としては上にいるんだ? 「私の格が知りたいか、泉実。」 俺を見て、にやりと笑う。 あ、ちょっといつものミハイさんに戻ってきた。
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