八夜

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「い、泉実さんて、ホント無茶するね。」 肉が乗った皿を持って、木戸がカウンターに戻ってきた。 「そうですか?今までお客さんだと思って忍耐強く接してきたんで、これくらい許していただけないですかねえ。」 時には営業妨害のように求婚され続けてきたんだから。 「兄さん、よく無事だったわねえ。吸血鬼が本気出したら、兄さんの首は今頃胴体についちゃいないわよ。」 そんなもんなのか? 血を吸われるとか思っていたが、そこまで残酷な怒り方をするもんなのか、吸血鬼って。 ・・・まずかったかな。 とりあえす、白木の杭はまだ厨房においておこう。 聖水は、次の休みに教会に行ってもらってこよう。
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