九夜

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今夜は、常連さんはいつもの珠美さんと木戸。 人間のお客さんは、清寛さんが一人目だ。 開店時間が午後9時からなので、清寛さんも長居はしない。 他の人間の客が来るとしたら、2軒目に流れるもう少しあとかな。 「焼き鳥は、塩とタレ、どちらにしましょう。」 「じゃあ塩で。」 俺は、ネギまと皮ともも肉を1本ずつ焼いて出した。 他のがよければ、追加してくれればいい。 清寛さんは、添えたレモンをそっとかけ回てから口に運んだ。 レモンておかしいか? 前に来たときに、清寛さんから希望があったのを覚えてたんだ。 ここは、お客さんの好みに合わせて料理を出す居酒屋だし。
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