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『122番、123番、124番の方、お会計までお願いします』
放送で番号が読み上げられ、いずれもワンテンポ遅れて老人たちが立ち上がる。
広いロビー。
だだっぴろいそこは、大病院の待合所だった。
昼間っから俺が病院に来ているのは、病気だからではない。
あの幼なじみで酒屋をやっている本郷の親父さんが、椎間板ヘルニアで入院したというので、お見舞いに来たのだ。
祖母ちゃん子で他の子とほとんど遊ばなかった俺は、その中でも本郷とは遊んだ記憶がある。
当時は昔ながらの酒屋をやっていた本郷の親父さんやお袋さんには、とても親切にしてもらってた。
今もそこで酒を買っているので、会うとよく声をかけられていた。
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