60848人が本棚に入れています
本棚に追加
/1370ページ
「私の術にかからん人間は、貴様が初めてだ。」
今度は、真剣な表情で俺をまじまじと見つめてくる。
なんなんだ、こいつ。
「ふむ・・・よく見れば、外見も悪くない。性格もよい。しかも、私の術にかからんところが実によい。」
これは誉めてるんですか?
「人間。やはり私は無礼だったな。もう一度名を教えろ。これからは、名で呼ぶ。」
・・・覚えてなかったんですね。
てか、興味なかったんだな、俺の名前なんか。
「烏丸泉実です。」
「そういえば、あの駄犬が『泉実さん』と呼んでおったな。では、私もこれからは泉実と呼ぶぞ。」
好きに呼んでいいから、おまえも名乗れ。
最初のコメントを投稿しよう!