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噂をすればなんとやらで。
「ぎゃあ!来た!求婚者来た!」
表でヤタが余計なことを喚く。
「よい夜だな。」
そう言って入ってきたのは、おそらく木戸が絶対に落ち込んでいる姿を見せたくないであろう仇敵の吸血鬼、オズワルド・ミハイ。
「いらっしゃい。ミハイさん。」
「うむ。今日も美しいぞ、泉実。」
2メートルの男が、180センチ越えの男に言うせりふではない。
ミハイさんは、いつもの定位置、カウンターの一番奥の席に座った。
俺は、すぐにワイングラスを出して、彼専用に用意された赤ワインを注いだ。
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