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「泉実!」
「は、はい。なんでしょう、ミハイさん。」
「あんな一文にもならん駄犬と話なんぞするな!おまえはここにいて、私のためにワインをつげ!」
いや、ここ、そういう店じゃないし。
店主兼店員の俺は、お客様への過剰な接待はいたしません。
それに、木戸だってちゃんとお金を払ってくれているから、いい常連さんだぞ。
「泉実。おまえの料理が食べられないこの身が恨めしい。」
「ざ、残念です。代わりに、ミハイさん用にワインを厳選しておきますから。」
「かと言って、あのような下賤の輩におまえの手料理を食べさせるのはもったいない。」
や、ここは居酒屋だから。
飲み物も食べ物も出すから。
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