十八夜

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「ここの店、気に入ったらまた来いよな。今度は、スープ以外も食って、泉実さんを儲けさせてやれよ。」 ちらっとだけ3兄弟を見て、また来いって言う木戸。 彼なりに譲歩したんだろうか。 3人は目を丸くして、それから木戸にペコリとお辞儀をした。 「あ、あの、お代、おいくらですか。」 ここの客としては珍しく日本円で払ってくれる。 まあ、儲けは少ない。 スープを別々に1杯ずつだったから。 でも、子豚と狼の歩み寄りなんて、滅多に見られないから、まあいいか。 「いつでもいらしてください。お待ちしてます。」 スープ以外も作れるからなー。
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