十八夜

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「わあ、さすが泉実さん!」 スープではなく、肉団子に喜んでいる木戸。 肉ならなんでもいいっていうのも、何か複雑だ。 「またどこか修理が必要になったら言ってよね。俺で直せるなら直すし、そうでなかったら棟梁に言うからさ。」 「ありがとうございます。」 ミハイさんは、おもしろくなさそうにしている。 そう、ミハイさんがここに通うようになる前から、木戸はここの常連だったからだ。 ここの店が生まれたのと、木戸が客になったのは、ほとんど同時なわけで、その事実は変えられない。 「ぷはー!うまかった!明日はトンカツだあ!!」 本日、これにて閉店。
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