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「けしからんぞ!」
吸血鬼が怒り出した。
「泉実の服を着るとは!しかも、お揃いだと!?私も着ていないのに!」
・・・・・・
「お客さん、気にせずにどうぞー。」
吸血鬼の戯言につき合っていたら、こちらの頭もおかしくなる。
フランケン青年は、おどおどしながらも小上がりに入った。
戸を閉めながら、俺は迂闊にも一つ忘れていたことに気づいた。
「お客さん。包帯もお持ちしましょうか。そちらも随分と濡れてますよね。」
包帯ならば、救急箱の中にある。
・・・足りるかな。
とりあえず、戸の隙間からそっと差し入れた。
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