三夜

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「けしからんぞ!」 吸血鬼が怒り出した。 「泉実の服を着るとは!しかも、お揃いだと!?私も着ていないのに!」 ・・・・・・ 「お客さん、気にせずにどうぞー。」 吸血鬼の戯言につき合っていたら、こちらの頭もおかしくなる。 フランケン青年は、おどおどしながらも小上がりに入った。 戸を閉めながら、俺は迂闊にも一つ忘れていたことに気づいた。 「お客さん。包帯もお持ちしましょうか。そちらも随分と濡れてますよね。」 包帯ならば、救急箱の中にある。 ・・・足りるかな。 とりあえず、戸の隙間からそっと差し入れた。 
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