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「演劇部…ってことはさ~霧乃ちゃんも一緒に行ってるんじゃない?」
からかわれているとことは分かっていたが、どうしても自制するとことが出来ず、携帯を鞄から取りだし、着信が来てないか確認すると…
「"今日は部活の皆で買い出しに向かうので一緒に帰ることは出来ません。ごめんなさい。"…行くぞ。」
「え?」
「…俺たちも行くぞ。」
すると平助は驚いたように、総司は"思った通りだ"と言うような顔をした。
「一君ならそう言うと思った。…で、僕はどこに行ったか大体検討はついてるんだよね~。」
「何処だ!?」
「うわ…一君すごい必死…。」
「まあまあ、落ち着きなよ。…相手は女の子だから…ショッピングセンターかな~って思ってさ。」
もし、総司の言っていることが本当なのだとしたら…ここから近い所なのだろう。…すると、考えられる場所が一ヶ所だけある。
「…サクラショッピングセンターか。」
すると、総司はニッコリ笑って
「流石一君だね。」
と呟き、「じゃ、行くか!!」と平助が急いで帰り支度を始めた。
・・・・
「どこにいるんだろうな…」
俺たちは無事にショッピングセンターに着くことができ、今エスカレーターに乗って探しているところだった。
「う~ん、やっぱりスイーツとかがある場所かな…?南がお菓子とか大好きだし。」
「…しかし、霧乃は菓子はあまり好んでおらず自分からは食べない。…土方先輩もあまり甘いものはお好きではないらしいようだ。」
最後の情報は、先日霧乃から聞いた話だった。
"土方先輩もあまり甘いものがお好きでないようなので…"
土方先生の事について霧乃に話していた時、霧乃はそう呟いた。
「へぇ~。…敵の事もよく観察してるみたいじゃない。」
「…敵?」
「ま、分からないなら良いや。…で、平助。君、まだ見つけられないの?」
(俺の敵と土方先輩がどう関係があるのだ…?)
そんなことを思いつつ、俺も総司と平助と同じく霧乃を探し始めた。
・・・・
「う~ん、どれにしよう…。」
「南、早くしろ!!」
「だって~決められないんだもん…。」
「…なら、試着して自分に合うものにすればいいだろ。」
「試着が面倒臭いの~!!」
「…ったく…はぁ。」
水着売り場にて―私たちは近藤校長の別荘の近くの海に行くために、各々お気に入りの水着を選んでいた
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