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僕が通っている学校は、僕が住んでいるところからかなり遠いのだ。電車とバスを乗り継ぎ、バスを降りてから学校まで徒歩で20分。登校に一時間かかる大変めんどくさい学校なのだ。
なぜそんな学校に僕は入ったかというと、中学校のころのクラスメートと同じ学校に行きたくなかったから。という理由。
もちろん渚だって、学校まで近いというわけではない。僕と同じ地域に住んでいたのだ。バスと電車の乗り継ぎで学校にきてるに違いない。
「いや…まぁ…ちょっと理由があって…」
渚はさっきの態度とは一転して、少しもじもじしながら頬を赤く染めた。だがしかし、ハッ何かに気付いたように目を開くと、すぐにさっきまでの態度に変わった。
「そ…そんなことはどーでもいーです!」
渚はそういうと、プイッっとそっぽをむいた。
「そっそういえば。渚は昨日入学式だったんだよね?」
機嫌があんまりよくないので、とりあえず僕は渚に学校へ向かおうといって歩き出し、うまく話題を変える。
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