向日葵の雫

呼吸が乱れ、喘ぐ

《走っては駄目よ!!》
こだまする声…………

心臓が波を打ち一瞬、
息が止まる

顔をゆがめ、胸を強く
押さえ、息をする

ここに来るまで、みか
んを探し、走り回った
不安が巡り、加速した
ため

額から流れ出る汗が
地面に流れ落ちる

天を仰ぎながら、腕の
力を緩めた。

みかんが、青ざめた顔
で、俺を見ている。