―呪われし血ー

8/17
前へ
/40ページ
次へ
私は姉様の瞳をじっと見つめた。 『せん…。もう私には時間がない…この小刀がきっと貴方を導いて…くれる……私の…可愛い妹…せん…許せよ…』 姉様の強くて凛々しい瞳から涙が…ポロリ…ポロリ…。 何を? 何を? 許せばいいの?? ねぇ姉様。これからも先二人でいられるんですよね? なのに、どうして泣くのですか? どうして許しを請うのですか? 『姉様…私はずっと姉様のお側にいます。私は姉様がいないと家の事できません…。どうか私に、傷の手当てさせてください。』 涙で姉様の顔が霞む。 姉様は苦しいはずなのに。 痛いはずなのに…。 私にニコッと微笑んだ。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加