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「次は、ニューカレドニアなんてどう?フィジーもいいよな。」
「うん。しばらくリゾート地に行きたくなっちゃった。」
「いつか子供も連れて行こうな。」
部長が私を覗き込んで、タヒチでの夜を思い出させるような表情をした。
2週間ぶりの我が家。
今まで住んでいたのに、妻となってから見る景色は少し違って見える。
ここでこれから生活をして、部長の仕事を助け、子供が生まれて……賑やかになるんだろう。
「また明後日から仕事頑張らないとな。」
「そうですね。お休みをもらった分、頑張らないと。」
部長が私を隣に呼び寄せ、ソファーに並んで座る。
「赤ちゃん、どっちがいい?」
「……気が早いですっ!」
「だって出来てるかもしれないじゃん。」
「出来てるとか、そういうの言わないで!」
「なぁーに照れてるんだよ。」
逃げようとする私を部長が後ろから抱きしめてきて、胸に閉じ込めた。
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