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目が覚めると、俺は360゚真っ白な部屋にいた。
「ここはどこだ…?」
ぼーっと考えていると突然陽気な声がして俺を現実に連れ戻した。
「やぁ、遠藤 草汰君!」
声がした方を向くと俺に笑いかける謎の全身白い男。
「………誰?」
どう見ても普通の人じゃないよな、頭の上に光ってるわっかついてるし、髭生えてて、背中から真っ白な翼生えてるし…。
神…?いやいやまさか。
「まぁ、草ちゃんったら!お母さんを忘れるなんていけない子ねっ!」
おっさんは口をとがらせて言った。
「あんたおっさんだろっ!」
「はははっ、まぁ冗談はこれくらいにして私は"神"だよ。どうだい?驚いたかい?驚いたかい!?」
おっさんが目をキラッキラさせて近づいてくる。
あまりの冗談に沈黙してしまった。
「あれ?聞こえてる?あ!"神"であるこの私に会えて、嬉しくて言葉が出ない感じ!?まぁ仕方無いよね、いきなり目の前に"神"がいるんだもんねー。」
「いやいやいやいや!信じないからなっ!」
頭がいかれてやがる。警察に電話しないとそう思いポケットから携帯を出そうとする。
「………ない!?」
どのポケットを探しても携帯はなかった。
「おいおい、草汰くん。君は死んでるんだから携帯なんてないに決まってるだろ?」
「う゛ぉぉぉぉい!おっさん!俺の携帯どこやったんだよぉぉぉぉ!」
神の首元をつかみ問いただすが神は一向に携帯を返そうとしない。
「だ、だからね、草汰くん。君は死んだんだよ?いい加減信じてよ!」
「死んだ覚えもないのにどう信じろって言うんだよ!」
俺には事故った記憶も病気になった記憶もない。
「それは仕方無いよ、基本死んだときの記憶は無いからね。」
「じゃ、じゃあ!証拠は?俺が死んだっていう証拠はあるのか!?」
証拠なんてあるわけが無い。
何でかって?
……それは、俺は死んでないからな!!
「う~ん、証拠は無いけど、証言者はいるよ?」
「しょう…げん…しゃ?」
「入ってきていいよ~。」
自称"神"の男が何かを呼ぶと、男の後ろに小さな扉が出てきた。
そして、そこから入ってきたのは……
「はろーみん!」
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