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連れた馬鹿共にはスタート時に告げていた、スライムの過剰な物量で押し且つ変異種を混ぜて来ると。 怪訝な顔をしていた彼らも廊下を埋め尽くすスライムを見れば顔を真っ青にして指示を仰ぐ様にして此方を振り返っていた。酷く痛快。 予め持たせていた油瓶を投げ込ませ、俺が火の魔力で発火させるだけで面白い様に消えていくスライム。 ダンジョンマスターの慌てふためく様が目に浮かぶ様だった。 油瓶は魔力節約の為に役に立つし、初期ダンジョンならば自然の炎でも問題なく通る。火種が俺の魔力の為に多少の操作も可能だ。 それを繰り返して進む内にスライムを狩り尽くし、水場も同様の手順で蒸発させた。 危惧していた変異種の存在も無く、マッピングを終えた俺と馬鹿共は残る一つの部屋の前で気合いを入れ直した。という訳だ。 ダンジョンマスターの部屋か、若しくはボスか。 どちらにせよ、馬鹿な連中に今まで通りに盾になって貰えば良い。 これまで十分に魔力は温存してある。 初級魔法が数発ではあるが、その程度で十分に事足りる筈だ。 と、その時は思っていた。
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