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それを気にするようになったのは、物心がつき始めた頃だったと思う。その時遊んでいた友達に「それ変だね」と言われたのだ。
あたしは父親にそれをアザだと言われてたけど、ホントは違うんだろうと子供心に思ってた。背中にある『それ』は、偶然には出来そうもないひとつのちゃんとした形だったから。
でも、生活に何の不自由も無かったし、指摘した子もすぐに興味をなくしてそれ以上言わなかった。
だけど、その一言はあたしの胸中にわかだまった。知らないうちに目を逸らしていた背中の紋様を、意識するきっかけになったんだ。
それが最初。
あたしがまだ、皆と同じだと思っていた頃の話。
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