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そんなこんなで午後九時、明日もあるということで祝勝会は早めにお開きになった。
ゼルは用事があるとかで一足早く退散し、残る生徒は後片付け。ワタルはリナと共に、怒濤のペースで運ばれてくる食器を洗っていた。
「ふう。これで終わりか」
「お疲れ様。それにしてもワタル君、凄く手慣れてるね」
「家でほぼ毎日のようにこれはやらされてたからな。宿泊客に料理出す厨房には入れてもらえなかったけど」
最後の皿を拭き終え、伸びをする。一休みしようとリビングに出たワタルは、ゴミを片付けているシノンと目があった。彼女はばつが悪そうに顔を反らして、
「わ、悪かったって言ってるでしょ」
「ごめんで済んだら魔導軍はいらないって言葉を知ってるか?」
リナがすんでのところで魔法障壁を張ってくれなければ、酷いことになっていただろう。いい加減このすぐ手を出す癖は何とかしてほしい。
レウスとかは面白そうに見ているが、被害者からすればたまったものでは無いのだ。死因がクラスメイトによる焼死なんて嫌すぎる。
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