招待状

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クラスマッチが終わってから期末試験までの五日間、毎日に渡り選抜メンバーの面子で勉強会を開いたのが功を奏したらしい。良い出来とは言えないまでも、補習回避という最低限のラインは越えられた自信がある。 「わだるぅ!」 目と鼻から水を垂らしながらレウスが抱きついてきた。暑苦しいことこの上ないので、身体強化を使って引き剥がす。 「どこが駄目だったんですか?」 「……問三が特にヤバい。全く分からんかった」 「あーあ。あそこ結構サービス問題だったのに。さてはヤマ勘外しただろ」 ワタルの確認に力なく頷くレウスの肩を優しく叩く。こうなれば最後、後は祈るのみだ。 「やー終わったー……って、どしたのレウス? 燃え尽きてるけど」 「駄目だったんでしょ。こいつのことだから、ヤマ張ってたところが出なかったんじゃない?」 「だ、大丈夫だよレウス君。元気だして、ね?」 そうこう言っている内に女子勢もやって来る。励ますリナの横でノエルはレウスの頬をつつき、シノンは呆れた目で見下ろしていた。三者三様のリアクション。彼女達の性格をよく表していると思う。
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