始まりはいつでも唐突に

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夜。 僕は夕食を終えて、自分の部屋のベッドの上にいた。 ただ単に横になってるだけ。何かする訳でもない。 と、携帯電話がヴゥ゙ーという振動と共に鳴り出した。 「ん?誰だろう……メルマガかな?」 サブ画面を見ると、文字の最後が「co」じゃなくて「ne」になっている。て事は携帯からのメールらしい。 で、電話帳に登録してないメールアドレスって事も。 とりあえず、携帯を開いた。 「えーっと」 件名は「初めまして。」 …出会い系かな? 本文は……………。 「内谷 箕風です。佑理に聞いて教えてもらいました。登録よろしくお願いします」 絵文字が最後にぎこちなく笑っていた。 箕風先輩ってあの真面目な先輩だよな。 たまーに剣道場に音無先輩に顔出してすぐ帰っちゃう先輩。 パリッとしたワイシャツをきて、フワッとした髪型。 頭もいいし………って浸ってる場合じゃないや。 返事返事。 件名:よろしく 本文:登録しました。 これからよろしくお願いします って内容で送った。 途端に鳴り出す携帯。 本文:登録ありがとう。 今日の夜は楽しみにしてるよ。 それじゃぁ。また今夜。 「……………」 今夜は何が起こるんだろう………。
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