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「いい」
それよりも、と付け加える。
「このマグナムをどうにかしてもらいたいんだ」
右のホルスターからエクリプスカスタムを出す。
「マークⅡ?お前…マイナーなモン持ってんな……」
余計なお世話だ。
大体コレは音無先輩のだ。
「どう変えればいいんだよ?」
マガジンをシャーっと地面に落とした。ゴトッと鈍い音が鳴る。
「軽く出来ないかな?」
「難しいな。かなりいじくるけど。いい?」
「いい…ですよね?」
僕は音無先輩を見た。
「いいよ。もうあんま使わないし」
関係無いねって感じで壁にもたれかかった。
「え、コレって音無先輩の銃だったのか。まぁいいや。しばらく話し掛けないでくれよな」
そう言って、机に向かった。そういえば…明人も音無先輩って呼ぶのか………僕は佑理先輩って呼ぶかな。
そう思いながら、僕はさっきのホームアローン戦の時に飛んできたナイフを取り出した。
さっきの三本中……一本はゴムで出来ていた。
多分急所を外しておいたんだろう。
一つは左の腹辺りに。
もう一つは右の太股に。
ゴムナイフは心臓を狙っていた。
多分…心臓に当たった時点で気絶すると考えての判断だろうな…。
僕は詮索をやめて、ベッドに倒れ込んだ。
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