はじまり
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「リオ。」 自分の内側から響いてくる、他人の声。 透明なキラキラが、ときどき下から上にのぼっていく。 その向こうには、白い服を着た男の人がこっちをじっと見つめていた。 「リオ。…目が覚めたかい?」 優しい声。 自分の骨を伝って聞こえてくるその声は、とても温かい声だった。 こくん、と小さくうなづくと、彼が安堵した息が聞こえる。 彼に触れようと手を伸ばすと、こつっと目に見えない壁に阻まれる。
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