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「?」
ぺたぺたと触ってみると、自分の周りは、見えない壁で囲まれているようだった。
まるで閉じ込められてるみたい。
「こっち側に、興味があるのかい?」
優しい声は、再びリオの骨を震わせる。
こっち側とあっち側。
どっちがどっちでもいいけれど、私はあなたのそばに行きたい。
そのことを上手に表現できないから、リオは再びこくんと首を縦に動かした。
すると、見えない壁に触れていたリオの手に合わせるように、彼も手を伸ばしてきた。
「言葉も理解できるなんて…。素晴らしい。リオ、これからよろしくね。」
壁ごしに、彼のぬくもりが伝わってくる。
リオは嬉しくて、再び首をたてに動かした。
それが、はじまり。
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